【暴力指導】往復ビンタ10発以上「きつい振りすんな!」竹田高剣道部主将“死亡事件”から12年…

往復ビンタ10発以上「きつい振りすんな!」竹田高剣道部主将“死亡事件”から12年…遺族が明かす“暴力指導の壮絶さ”

▼記事によると…

・練習は午前9時から始まった。剣道場には顧問と副顧問がいた。基本練習をし、午前10時ごろに給水。各自、コップ2杯程度の水分を取った。この部では日頃から、「次の練習に響かないよう水分摂取は少なめに」という誤った認識が植え付けられていた。

・午前10時半ごろから打ち込みが始まり、トイレに嘔吐しにいく部員が現れ始めた。吐き気は中度の熱中症の症状の一つだ。しかし、顧問は戻ってきた部員を案ずるどころか、腰を竹刀で3発ほどたたいた。

・主将である剣太さんへの指導も苛烈さを増した。「俺の言ったポイントが全くできていない!」「気迫がない!」と、顧問は声を荒らげた。面を持ち上げ、むき出しになった首をたたく場面もあった。

・その後、剣太さんは一人、練習を続けさせられる。顧問は、個々の打ち込みが合格かどうか、部員全員の挙手で決めさせる方式を採った。剣太さんを合格とした部員はいた。しかし、顧問から「どこがいいんだ!」と責められ、誰も挙手できなくなった。

・「俺、頑張るけん、みんな手を挙げてな!」と自らを鼓舞した剣太さんだったが、徐々にふらつく。繰り返し壁に当たるようになり、ついにひざまずいた。そして、「もう無理です」と言った。

・剣太さんは部員たちに起こされても、違う方向を向いて動かなかった。竹刀を払われても拾おうとせず、持っているかのようなしぐさをした。重度の熱中症を疑うべき異常行動だ。ところが、顧問は「芝居やろうが! きつい振りすんな!」と怒鳴った。剣太さんは薄れる意識の中で命の危険を感じていたのだろう。面や道着を外そうとした。「何しよるんか」という顧問の問いかけに「本能です!」と答え、前に倒れた。

・顧問は剣太さんを立たせ、「演技やろうが!」と突き飛ばした。剣太さんはあらぬ方向に歩き出して壁にぶつかり、「あーっ」と叫んで崩れ落ちるように座り込み、仰向けに倒れた。顧問は馬乗りになり、怒鳴りながら10発程度の往復ビンタをした。

「目を開けろ! 俺は熱中症の人間を何人も見ている! そういうのは熱中症じゃねえ! 演技じゃろうが!」

壁にぶつかった時に額に負った傷の血が、飛び散る勢いだった。

・顧問が意識のない剣太さんに「じゃあ行くか」と言って、救急車を要請したのは、午後0時19分ごろである。約1時間半にわたり、しごきが繰り広げられていたことになる。自らも足にけいれんを起こし、歩くことがままならなかった弟が剣道場の温度を確認すると、36度だった。

・顧問から連絡を受けた父の英士さんが病院に駆けつけると、剣太さんは荒い呼吸で目をカッと見開いていた。「うおー!」とうなりながら起き上がろうとするのを、英士さんは懸命に押さえた。母の奈美さんも病院についたが、夕方、剣太さんは亡くなった。体温は42度もあった。熱中症を悪化させた熱射病だった。

・通夜の席で、弟から状況を聞いていた奈美さんは、剣太さんを殴り続けたことについて、顧問を問い詰めたが、顧問は「気付けのためにやりました」という言い訳を繰り返したという。

・4カ月後、大分県教委から、顧問は停職6カ月、副顧問は停職2カ月の処分が下った。しかし、県教委の対応は両親には誠意が感じられなかった。連絡は二人が問い合わせをした時のみに応対するだけ。顧問・副顧問の処分決定に至る説明もなされなかった。

2021/09/15 11:04
https://number.bunshun.jp/articles/-/849721

熱中症


熱中症(ねっちゅうしょう、英: hyperthermia)とは、暑熱環境下においての人間の身体適応の障害によって起こる状態の総称である。人間以外の動物も同様な状態になる(「人間以外の例」参照)。
出典:Wikipedia

ネット上のコメント

なぜ逮捕されない。水を飲ませず意識を失ったら教師が暴力。この子は叫びながら42度の高熱で亡くなった。体と心を虐待しないと一歩先に行けないのなら、行かなくていい。やった大人は、どれほど苦行を重ねた求道者だと言うんだ。今後は殴ったら即逮捕できる仕組みにしてほしい

辛すぎて悲しくて涙が止まらない。もう12年もの月日が経っているのに、まだ部活での体罰などのニュースは多い。もう、1人も犠牲者を出したくない!スポーツは命を奪うものではない。

「指導」という名の暴力に対して刑事責任が問われる事例を目にするようになった実感はある。ここまで過酷な経験しないと社会が変われないのが辛い。

学校の外なら暴行、傷害、過失致死など刑法犯として逮捕される事案が、学校の中だと「教育」とか「指導」に名前が変わります。日本の学校は刑法すら及ばない恐るべき無法地帯なのです。

この教師が刑事罰には処されなかったことが本当に信じられない。

再発防止を心から願う両親の活動を、リポートしました。スポーツの暴力的指導はまだ根絶されていません。

熱中症の症状が出ても「芝居やろうが」と怒鳴りながら10発程の往復ビンタ。目を見開き、白目をむき救急車で運ばれたが死亡。同世代か…全然他人事じゃない。指導でも何でもなくただの暴力。スポーツ虐待の根絶を。

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