認知症の男(71)、名古屋駅近くで男女3人はねて女性1人死亡

名古屋市中村区の交差点で、認知症の疑いがある高齢男性が運転する軽自動車が歩行者3人をはね、50代の女性が死亡しました。

ざっくりPOINT
  • 午前7時40分頃、名古屋市中村区名駅南1丁目の交差点で軽自動車が歩行者3人をはねる事故発生。
  • 男女3人が救急搬送され、このうち50代の女性が死亡。
  • 運転手の71歳の男を現行犯逮捕し、警察が認知症の疑いで当時の状況を調査。

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深 掘 り

高齢ドライバー事故の深刻化と認知症対策の課題

今回の事故は、名古屋駅近くという交通量の多い場所で発生し、朝の通勤時間帯に複数の歩行者が巻き込まれる痛ましい結果となりました。71歳の運転手が信号を無視して逆走したとみられる点からも、判断能力の低下や認知症の影響が疑われています。警察は容疑者の供述の不自然さや事故状況から、運転適性の有無を慎重に調べているとのことです。

日本では高齢化の進行に伴い、こうした高齢ドライバーによる重大事故が各地で相次いでいます。警察庁の統計によると、75歳以上のドライバーが関係する死亡事故の割合は増加傾向にあり、その主な原因には操作ミスや判断の遅れが挙げられます。現在、認知機能検査や免許返納制度の強化が進められていますが、地域によっては交通手段が限られており、「免許を返すと生活ができない」という声も根強いのが現状です。

今回のような事故を防ぐためには、単に免許返納を促すだけでなく、高齢者が安全に移動できる公共交通の整備や、家族・自治体・医療機関が連携した認知症サポート体制の充実が求められます。社会全体で「高齢者の運転リスク」を支える仕組みづくりが急務となっています。

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