絶滅危惧種の渡り鳥『ブッポウソウ』が巣箱による営巣に成功 → カメラマン大集結 → 親鳥が巣箱に近寄れず、育児断念 → ヒナが餓死
Image © S

絶滅危惧種の渡り鳥ブッポウソウが北陸で巣箱による営巣に成功したものの、カメラマンの集結によって親鳥が近寄れず、ヒナが餓死したことが確認されました。

ざっくりPOINT
  • 北陸鳥類調査研究所が設置した巣箱でブッポウソウの営巣を確認
  • 営巣の情報が広まり、カメラマンが巣箱周辺に集結
  • 親鳥が巣に近づけず、ヒナが餓死していることを確認

報道の詳細

深 掘 り

野鳥撮影のマナーが問われる時代、観察と保護の両立が課題に

今回の事例は、絶滅危惧種の保護活動と自然観察ブームとの間にある深刻なギャップを浮き彫りにしました。ブッポウソウは美しい羽色で人気が高く、希少性も相まって撮影目的で人が集まりやすい鳥です。しかし、繁殖期に過度な接近を受けると、親鳥が巣を放棄してしまうケースが多く、結果的に命を奪う行為につながってしまいます。

デジタルカメラやSNSの普及により、野鳥撮影は誰でも容易に楽しめる趣味となりました。一方で、観察者が増えることで、巣やヒナへの干渉が問題化しています。日本野鳥の会は、営巣地への接近を避けることや、撮影地情報の公開を控えるよう呼びかけていますが、マナー違反が後を絶たないのが現状です。

今後は、個人のモラル向上だけでなく、地域や研究機関が協力して観察エリアのルールを明確にし、立ち入り制限を設けるなどの対策も必要です。野鳥との適切な距離を保ち、自然の営みを尊重する意識が求められています。撮影者がその美しい瞬間を「奪う」のではなく、「守る」立場として行動することが、絶滅危惧種の未来を支える鍵となります。

反応/関連

Xの反応

ポストの埋め込みに失敗しました。

関連動画




\\SNSで記事をシェア//

XでSを




人気のコンテンツ