韓国で「醤油の名人」と呼ばれた食品会社副社長、ヤマサ醤油の麹菌室を見学 → 息を大きく吸って菌を鼻の中へ → 部屋を出てすぐ鼻をかみ、持ち帰る → 鼻水からヤマサの麹菌を解明

韓国のセムピョ食品で醤油づくりに尽力したオ・ギョンファン副社長が死去し、生前語った日本企業での「菌の採取秘話」がSNS上で賛否を呼んでいます。

ざっくりPOINT
  • 「情熱と工夫」と称賛する声
  • 「産業スパイだ」と批判する意見も
  • 日韓の技術格差と模倣の倫理が焦点に

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越えられなかった壁と、模倣をめぐる論争

近年、日韓の食品業界では技術提携や交流も進んでいますが、1980年代当時はまだ大きな技術格差が存在していました。

日本の発酵技術は世界的にも評価が高く、特に麹菌を用いた製品の品質には長年の研究と蓄積があるとされます。

韓国では日本からの模倣や技術導入を経て独自の発展を遂げた分野も多く、醤油や味噌などの発酵食品もその一例です。

問題は、その模倣が「盗み」とされるか「知恵と工夫」とされるかの解釈です。

法的な判断が伴わない領域では、倫理的観点で評価が分かれがちであり、今回のケースはその典型と言えるでしょう。

技術流出や産業スパイ問題が国際的にも議論される中、国境を越えた技術の継承の在り方が問われています。

技術と倫理、そして情熱のはざまで

オ・ギョンファン副社長の「鼻で菌を採取した」という逸話は、驚きとともに「情熱」として受け止められる一方で、倫理的にどうかという問題も残ります。

国際的な知的財産保護の観点では、明確な規制がなければ問題とされにくい一方で、企業の企業秘密を意図的に持ち出す行為は評価が割れるのが現実です。

特にグローバル競争が激化する中で、独自技術の開発とそれを守る法制度の整備は今後ますます重要になります。

醤油という伝統食品を巡って起きた今回の議論は、単なる追悼の枠を超えて、技術継承と文化交流、そして国家間の信頼にも通じる深いテーマを浮き彫りにしています。

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