天安門事件からきょうで36年… 厳しい情報統制で中国では今も多くの若者が事件知らぬまま

1989年6月4日に発生した天安門事件から36年、日本人元外交官の南隆さんが現場で見た武力弾圧の惨状を証言しました。

ざっくりPOINT
  • 一斉射撃に倒れる市民、救出する仲間の姿
  • 南氏「民主主義との決定的な違いを痛感」
  • 今も続く中国の情報統制、若者の多くは事件を知らず

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天安門事件の記憶と中国の民主化

天安門事件は、中国共産党政権が民主化を求める市民や学生の大規模な抗議行動を武力で鎮圧した象徴的な事件です。

当時の映像や証言によれば、人民解放軍は装甲車や自動小銃を用いて市民に発砲し、多くの死傷者が出ました。

正確な死者数は現在も明らかにされておらず、事件に関する言及は中国国内では厳しく規制されています。

一方で、中国国外では事件の記憶を語り継ぐ活動が続き、民主化や表現の自由に関する議論の中でたびたび引用されています。

事件から36年が経った今もなお、天安門事件は現代中国の政治体制を考える上で重要な分岐点であり、その影響は国内外に広がり続けています。

封じられた記憶と問われる歴史認識

天安門事件を巡る中国政府の姿勢は、徹底した記憶の抹消と統制です。

インターネット上の情報は削除され、学校教育でも言及はなく、若年層の多くが事件自体を知りません。

これは政権の正当性を保つため、過去の統治失敗や人権侵害を覆い隠す手段でもあります。

こうした情報統制は、国際社会との間に大きな認識のギャップを生み、人権外交の障壁ともなっています。

一方、日本を含む民主主義国にとっては、こうした歴史の風化を防ぎ、表現の自由や政治的権利の重要性を改めて問い直す機会でもあります。

南隆さんの証言は、封印された記憶に光を当て、事件の真実を後世に伝える重要な記録となるでしょう。



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