
米国の免疫学者ジェイコブ・グランビル氏らの研究チームが、約18年間にわたりヘビ毒に自らをさらしてきたティム・フリーデ氏の血液から得られた抗体を基に、新たな抗毒素を開発し、複数の毒ヘビに対して高い効果を示したと発表しました。
- ヘビ毒に18年耐えた男の血液から新抗毒素
- 従来の馬由来抗毒素に代わる画期的新薬
- マウス実験で13種に100%効果、臨床試験中
報道の詳細
【注目】自身でヘビ毒を体内に、抗体獲得した男性の血液が治療に"革命"かhttps://t.co/DkKvPtCpmV
男性は独学でヘビの専門家になり、約18年にわたってヘビの毒にさらされ続けた結果、いくつかの神経毒に対する免疫を獲得。血液からコブラなど19種類のヘビの神経毒と反応する抗体を分離したという。
— ライブドアニュース (@livedoornews) May 6, 2025
関連
反応
勲章やっとくれよ
— HEADROCK (@Headrock6969) May 6, 2025
最近漫画を超えすぎ…🙃
— kaori (@CWxQUVvgvt84083) May 6, 2025
うわぁ、絶対真似できないけどこれもある意味『人類愛の自己犠牲』とでも言うべき尊い行為なのでしょうね。凄い・・・!
— メガエル (@GlassesElfLabo) May 6, 2025
独学でって学んでどうにかなることなのか🤣
— あろえりぃな (@Uxlai9ovWyiqTL4) May 6, 2025
深掘
従来の抗毒素製造の限界と人間由来抗体の可能性
伝統的な抗毒素の製造は、馬などの動物に少量の毒を注射して抗体を生成し、それを精製して作るという方法が使われてきました。
この製法は19世紀のビクトリア朝時代から大きく変わっておらず、作業は危険で非効率的、しかも最終製品にはしばしばアレルギー反応や副作用のリスクが伴います。
特に開発途上国では、年間約20万人がヘビ毒によって死亡し、40万人に後遺症が残るとされ、世界保健機関(WHO)も「ヘビ咬傷被害の軽減」を公衆衛生上の優先課題に挙げています。
今回開発された抗毒素は、人間の血液に由来する抗体を使用しており、異種動物由来の成分による拒絶反応や副作用を低減できると期待されています。
さらに、複数の種類の毒に対応できる「汎用性」を備えている点も画期的です。
将来的にこの抗毒素が臨床試験を経て認可されれば、発展途上国を含む多くの地域での治療法が大きく進化し、致死率の低下につながると見込まれます。
常識を超えた挑戦が切り拓く医療の未来
ティム・フリーデ氏の行動は、常人には真似できない異例のものでした。
約18年にわたり、自身の体を使ってヘビ毒に対する免疫を作り続け、その記録を綿密に保存してきた彼の人生が、科学的ブレークスルーの源となったのです。
今回の研究成果は、「狂気」とも評されかねない行動が、最先端医療に転化される瞬間を体現したものであり、既存の枠にとらわれない挑戦がいかに重要かを示しています。
この研究はまた、バイオテクノロジーの未来にも示唆を与えています。
従来の抗毒素が抱える問題を克服し、より安全かつ効率的に命を救う手段が現実となる可能性が出てきたことで、感染症や毒性への対処法が変わり始めています。
人間由来の抗体を活用した医薬品は今後ますます注目される分野であり、応用範囲はヘビ毒にとどまりません。
グランビル氏とフリーデ氏の協働は、科学と「個人の献身」が融合することで得られる新しい医療の可能性を象徴する出来事です。
今後の臨床試験とその結果に、世界中が注目しています。
(文・構成=シェアニュースジャパン編集部)
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