アニメーター「“AIは役立つ”とか言う人間は根本的に間違ってます。重労働しないと、人を感動させる質の高いアニメは作れません」
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アニメーターの労働改善のために生成AIを活用すべきとする意見に対し、現役アニメーターの新井淳さんが「質の高い作品は重労働を通してこそ生まれる」として、AI導入を推進する主張を強く批判しました。

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技術と情熱の狭間で揺れるアニメ業界のAI論争

アニメ業界では近年、制作現場の過酷な労働環境や低賃金が大きな問題として指摘されてきました。

その改善策の一つとして浮上しているのが、生成AIの導入です。

AIによる作画支援やスケジュール短縮が期待される一方で、現場からは反発も根強くあります。

特にアニメーターの中には、絵を描くこと自体が創作の喜びであり、技術の研鑽を積みながら作品を仕上げる過程が不可欠だと考える人も多くいます。

新井さんは、労働改善という名目でその創作過程を奪うことは、「仕事をなめている」とまで表現しており、AIに任せることでアニメの本質や感動を損なうと訴えました。

これは単なる技術導入の是非ではなく、文化的・哲学的価値観の衝突でもあるのです。

効率化か創作の本質か、未来のアニメ制作に問われる覚悟

新井さんの発言を支持する声が多く見られる一方で、SNS上では「アニメーターの待遇は改善されない」「好きな仕事なら苦しくても当然という姿勢はブラック」といった反論も見られました。

アニメーターの多くはフリーランスで、生活の安定が難しい状況に置かれています。

この中で「好きな仕事だから過酷でも仕方がない」とする考えが、むしろ構造的な搾取を容認してしまっているのではないかという視点も必要です。

生成AIの技術進展によって、効率的に一定水準の絵を描けるようになるのは時間の問題でしょう。

しかし、そのとき「描くことの喜び」や「試行錯誤の過程」が尊重されないとすれば、AI導入は単なる合理化以上に、創作文化の空洞化を招く可能性もあります。

アニメ業界がどのような未来を選ぶのか、今こそ本質的な議論が問われています。

(文・構成=シェアニュースジャパン編集部)

 

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