【宣言】フジテレビ「あらゆるハラスメントを根絶し、未来永劫にわたり防止していく!」

中居正広氏による性暴力問題を受け、フジテレビが全社的なハラスメント根絶を宣言し、全社員に署名を求める方針を打ち出しました。

ざっくりPOINT
  • フジ、ハラスメント根絶を全社宣言
  • 全社員に署名求め、組織再生へ
  • 問われるのは「行動」で示す本気度

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メディア業界のハラスメント対策、試される本気度

メディア業界におけるハラスメント問題は、長らく「公然の秘密」として放置されてきた一面があります。

制作現場における上下関係の厳しさや、芸能人との関係性の中で曖昧な線引きが許容されやすい文化が背景にありました。

とくにテレビ局では、人気タレントやプロデューサーの権限が大きく、被害者が声を上げにくい構造が長年温存されてきたのが現実です。

近年では、#MeToo運動の影響を受け、世界的にハラスメントに対する認識が変化する中で、日本国内の大手メディアも対応を迫られています。

フジテレビが今回打ち出した宣言は、業界内での象徴的な一歩といえますが、それが「宣言」にとどまらず実効性のある運用に結びつくかが今後の焦点です。

実際、NHKやTBSなども過去に類似の取り組みを行ってきましたが、職場環境が劇的に変化したという声は少数派です。

外部監視機関の導入や第三者通報制度の強化、加害者への実効的な処分制度が伴わなければ、企業としての姿勢に疑念が残りかねません。

今回のフジの対応は、単なる危機管理ではなく、業界全体の意識改革の端緒となるべきです。

宣言から信頼回復へ、求められるのは行動

今回の「ハラスメント根絶宣言」は、世間の批判と信頼低下を受けての危機管理対応として打ち出されたものですが、それ以上に、信頼を取り戻すには実際の行動が必要不可欠です。

再発防止のためには、組織のトップダウンだけでなく、現場レベルの意識改革と、継続的な取り組みが求められます。

特に、過去の被害が明らかになる中で、加害行為への厳正な対応と、被害者への適切な支援が行われなければ、「形だけ」の印象は拭えません。

さらに、社員間だけでなく、取引先や外部スタッフ、視聴者との接点におけるカスタマーハラスメントへの対応も宣言に盛り込まれたことは、幅広いリスクに目を向けた点で評価されます。

しかし、署名を求めるだけでは真の変化にはつながらないでしょう。

重要なのは「なぜそれが必要なのか」という理解を全社員に浸透させる教育的アプローチと、透明性のある制度運用です。

放送業界がその存在意義を問われる今、社会的責任を果たす企業としてのあり方が問われています。

(文・構成=シェアニュースジャパン編集部)

 

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