
米紙USAトゥデー(電子版)などの報道によれば、米国の国境警備当局がハワイの空港で、ホテルを予約していなかったドイツ人観光客2人を拘束し、強制送還したことが明らかになりました。
拘束されたのは、19歳と18歳のドイツ人女性で、5週間のハワイ旅行を計画していたといいます。2人は電子渡航認証システム(ESTA)を利用して渡航しており、通常であれば米国への短期滞在が認められる条件を満たしていたものの、ホノルル国際空港での入国審査において、滞在先となるホテルを事前に予約していなかったことが理由で入国を拒否されました。
その後、2人は東京に移送され、カタールを経由してドイツに帰国しました。ドイツのメディアに対して、2人のうちの1人は「米国で起こっている状況について多少の知識はあったが、自分たちのようなドイツ人にまで影響が及ぶとは思っていなかった」と述べています。この出来事を受けて、欧州諸国や中国のメディアでは、合法的に渡航した者が拘束されたことへの注意喚起がなされています。
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🇩🇪🇺🇸GERMAN TEENS THROWN IN U.S JAIL FOR...NOT BOOKING ENOUGH AIRBNBS
Charlotte Pohl, 19, and Maria Lepere, 18, flew to Hawaii for a 5-week island-hopping trip. CBP took one look at their half-planned itinerary and said: jail time.
Despite valid travel clearances (ESTA), they… pic.twitter.com/W6EufnQu2Q
— Mario Nawfal (@MarioNawfal) April 21, 2025
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反応
■そういうルールなんでねーの?
■そもそも、なんで予約していなかったんだろう。
■今のアメリカは宿泊先が決まってない外国人とかつまみ出されるよ
■まあ宿無し外人なんて不法滞在の温床でしかないわな
■楽しみにしてたろうに、ちょいと可哀想よなぁ せめてその場で予約探させるとかの対応はできんかったのやろか。
■
深掘
観光ビザと入国審査の現実
ESTAはビザ免除プログラムの一部であり、対象国の市民は観光や短期商用を目的とした90日以内の滞在であれば、ビザなしで渡航が可能になります。しかしながら、ESTAは「入国許可」ではなく「渡航認可」であり、最終的な入国の可否は空港での入国審査官の判断に委ねられます。つまり、ESTAの取得があっても、米国への入国が保証されるわけではないのです。
今回のように、宿泊先や滞在計画の不備がある場合、審査官が「帰国の意思が曖昧」と判断することで、入国拒否の対象になるケースがあります。とくに近年は、不法滞在や不法就労の懸念から、審査基準がより厳格化されている傾向にあり、観光目的であっても詳細な滞在予定の提出を求められることが多くなっています。
また、トランプ政権時代から続く移民政策の強化によって、合法的な渡航者に対する審査も慎重になっています。観光客がトラブルに巻き込まれることを防ぐには、事前にしっかりとした旅行計画を立て、滞在先の予約や帰国便の情報などを整えておくことが重要です。
厳格化するアメリカ入国審査と観光客への影響
今回のケースは、アメリカにおける入国審査の厳格さが浮き彫りになった出来事といえます。ESTAを利用した観光渡航であっても、入国時の審査を通過しなければアメリカの地を踏むことはできません。これは、安全保障の観点から当然の措置とする見方もある一方で、手続きや情報不足によってトラブルに巻き込まれる観光客にとっては、心理的なハードルとなっています。
観光産業の再興を目指す各国にとって、こうした入国拒否の事例が国際的な旅行需要の回復に水を差す可能性も否定できません。特に若年層やバックパッカーなど、柔軟な旅程で渡航する旅行者にとって、ホテルの事前予約がなかったことが即座に「不審な行動」とされる事例は警鐘とも言えるでしょう。
今後、国際間の人の移動がさらに活発化していく中で、渡航者自身が入国審査に対する理解を深めるとともに、各国の入国管理の透明性と一貫性も求められる時代になっています。安全を守る一方で、過度な制限が自由な交流を妨げないような仕組みづくりが必要とされます。
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