【赤志旧車會】「半分じゃなく全部グレてっから!」 改造バイクで集団走行、無職・代表容疑者(42)を逮捕

警察署の前で「半分じゃなく全部グレてっから!」と叫んだ無職の小林裕次郎容疑者(42)が、バイクを無免許の知人に貸した疑いで逮捕され、SNS上では「全グレ」という言葉が波紋を広げています。

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暴走族文化と「全グレ」の意味するもの

1970年代から1990年代にかけて社会問題化した暴走族文化は、一時衰退したかに見えましたが、令和の現在も一部地域で「旧車會」や「族車カスタム」という形で存在しています。

こうしたグループは表面的にはノスタルジックな昭和文化の継承を装いながら、実際には交通法規を無視した走行や近隣住民への迷惑行為など、反社会的側面が指摘されています。

今回の小林容疑者が所属する「赤志旧車會」もその一例で、無免許者へのバイクの貸与という違法行為を含め、法の網をすり抜けた活動を行っていたことが明らかになりました。

中でも注目を集めたのが「全グレ」という自己表現です。

これは「半グレ(=半端な不良)」をもじって、「完全にグレている」と誇示するもので、インパクト重視の現代SNS文化と旧来の不良文化が融合した新しいスラングと言えるかもしれません。

ただし、その背後には、大人になりきれない未成熟な自己認識や、社会との断絶を逆手に取った開き直りの姿勢がにじみ出ています。

社会の中で「逸脱」をどう向き合うか

「全グレ」という表現がこれほど注目を集めたのは、その言葉の持つインパクトと、現代社会における“居場所のなさ”を象徴しているからかもしれません。

かつての暴走族が「自己主張」や「仲間意識」を求めて形成されたように、現代でも社会に適応しきれない若者や中年層が、自分の存在価値を見出すために過激な手段をとるケースがあります。

ネット社会においては、その行動が拡散され、時に「ネタ」として消費されていきますが、そこに映る人物の背景には、貧困、孤独、社会的排除といった複雑な事情がある可能性も否定できません。

こうした逸脱行動に対し、単に刑罰や風刺で対応するだけでは根本的な解決には至らず、再犯や模倣行為を誘発するリスクすらあります。

必要なのは、教育や就労支援、地域コミュニティの再構築など、「戻れる社会の受け皿」を丁寧に整備することです。

「全グレ」という言葉の裏にある叫びを、社会全体がどう受け止めるか――それが問われています。

(文・構成=シェアニュースジャパン編集部)

 

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