カウンセラー「職場にいるADHDや障害を持った『困った人』の対処法を出版します!」→ 大炎上…

Xに投稿された「これ、まずくない? 世に出していいの?」というポストが注目を集めています。

ポスト主の田中さんは、書籍『職場の困った人をうまく動かす心理術』のタイトルや内容に対し、「発達障害やメンタル疾患、更年期障害の人は『困った人』だって。強者側の驕りがすごいね」と批判。

「『困った人』じゃなくて『困っている人』でしょ」「『尻拭い』じゃなくて『業務上の調整』でしょ」と指摘し、「出版社の人は誰も止めなかったの?」と出版元にも疑問を投げかけました。

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amazon:職場の「困った人」をうまく動かす心理術 (単行本)

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深掘り

支援の視点を欠いた表現が招く分断と反発

書籍のタイトルにある「困った人」という表現や、「尻拭い」という過激な文言が、発達障害やメンタルヘルスに関わる人々への差別的ニュアンスを持つとして、SNS上では批判が急速に広がっています。

医療・福祉の現場では「困った人」という言葉を使うことは避けられており、「支援を必要としている人」や「配慮を要する人」といった中立的な表現が重視されます。書籍のように「問題を抱えた側」として切り分ける構図は、当事者を孤立させるだけでなく、支援の本質を歪めるものです。

また、動物のイラストを使って人物を分類しているビジュアル表現も、「当事者を戯画化し、非人間化している」として多くの人に不快感を与えています。

現代社会では、多様性の尊重やインクルーシブな社会づくりが重視される中で、このような表現が出版という形で世に出たことに対し、「出版倫理の欠如」や「チェック体制の甘さ」といった構造的な問題も指摘されています。

配慮なき言葉がもたらす現代の出版リスク

この書籍をめぐる炎上は、出版物が社会に与える影響の大きさと、言葉の選び方に対する責任の重さを改めて浮き彫りにしました。

特に、発達障害や精神疾患などのセンシティブなテーマを扱う際には、当事者や支援者の視点に立った表現が求められます。言葉は人を救うことも、傷つけることもあります。「困った人」という表現は、その一例として、無自覚な差別やスティグマ(偏見)を助長する危険性をはらんでいます。

現代の読者は、出版物の内容だけでなく、その背後にある姿勢やメッセージ性にも敏感です。今回のケースでは、「なぜこのタイトル・構成で通過したのか」「社内で問題視されなかったのか」という疑問が出版社に向けられており、編集段階での倫理的チェック体制の見直しを求める声が高まっています。

批判が殺到する中、関係者がどのように説明責任を果たし、今後の対応を示すかが問われており、出版業界全体にも表現のあり方を見直す契機となる可能性があります。

(文・構成=シェアニュースジャパン編集部)

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