農協通さずコメ直接買い、44万トン増
white kimによるPixabayからの画像

農林水産省は、コメの流通価格高騰の背景に農協を通さない直接取引の増加と在庫の分散があるとして、その実態を明らかにしました。

報道の詳細

米価高騰の裏にある「直接取引」の増加

農協を経由しない動きと流通競争の激化

従来、農協などの集荷業者を通して流通していたコメですが、昨年の品不足を機に、卸売業者や小売業者が農家から直接買い付けるケースが急増しました。

この「直接取引」は農家にとって収益性の向上につながる一方で、価格の統制が効かなくなり、需給のバランスが崩れやすくなるという課題を孕んでいます。

農水省の調査では、2024年産米の直接取引が前年より44万トンも増えたことが判明しており、出荷量全体の約1割に及ぶ規模となっています。

この背景には、相場の高騰を見込んだ新規業者の参入や、各業者による仕入れ競争の激化があります。

こうした構造の変化が、流通過程での在庫の滞留を生み、価格の押し上げ要因となったと考えられています。

ネット上の反応

Xユーザーからは以下のような意見が寄せられています。

今後の価格安定には分散した在庫の是正が鍵

備蓄米の放出で需要と供給の調整に注目

現在、政府は価格安定を目的に、備蓄米の放出を首都圏などで開始しています。

これにより、消費者にとっての「品薄感」の解消と、価格の落ち着きが期待されています。ただし、分散したままの在庫が市場に出回らない限り、根本的な解決には至らないとの見方もあります。

今後は、適正な在庫管理と価格形成に向けた制度の見直し、さらには農家と流通業者のバランスのとれた関係構築が求められます。

持続可能な米流通のあり方を巡り、政府と業界全体が歩み寄る姿勢が問われています。

(文=Share News Japan編集部)

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