
ミカンやニンジンの食べ過ぎで肌が黄色くなる話を聞いたことがある人は多いですが、今回報告されたのはチーズやバターの過剰摂取による「黄変」という異例の症例です。
アメリカ・サウスフロリダ大学タンパ総合病院とテキサス大学ヒューストン校心臓病学科の医師らは、2025年1月22日付の医学誌『JAMA Cardiology』で、異常な食生活により皮膚に黄色い結節ができた男性の症例を紹介しました。
画像:https://cdn.arstechnica.net/wp-content/uploads/2025/01/cholesterol-1440x550.jpg
[add0]肉食ダイエットの影響で手足が黄変
報告によると、フロリダ州に住むこの男性は、約8カ月前から「肉食ダイエット」を実施。
1日に
・6~9ポンド(約2.7~4kg)のチーズ
・棒状のバター
・ハンバーガー
を含む高脂肪食を続けていました。
この結果、男性は体重の減少や精神的なクリアさを実感したものの、血中コレステロール値が1000mg/dLと、基準値(210~300mg/dL)を大幅に超える異常な数値となりました。
診断は「眼瞼黄色腫」 血管から脂質が漏れ出す症状
専門医の診断によると、男性の症状は「眼瞼黄色腫(がんけんおうしょくしゅ)」という疾患です。
この病気は、血管から余分な脂質が漏れ出し、沈着して結節を形成するもので、通常はまぶたに発生しやすいとされています。
瞬きを繰り返すことで血管が弱くなり、脂質が蓄積しやすくなるためです。
しかし、今回の男性の場合、手のひらや足の裏、肘といった部位にも黄色い結節が確認されました。
マクロファージの限界 体内に蓄積する脂質
通常、血管から漏れ出た脂質は、マクロファージという白血球が回収します。
しかし、摂取する脂質が多すぎると、マクロファージが対応しきれず、膨らんだ泡沫細胞となって体に沈着します。
これが黄色腫の原因です。
高コレステロール血症と心疾患のリスク
眼瞼黄色腫そのものは必ずしも心疾患と直接関係するわけではありませんが、総コレステロール値の高さは、心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めることが分かっています。
医師らは、「食事パターンが脂質レベルに与える影響」について警鐘を鳴らし、高コレステロール血症を適切に管理することの重要性を強調しています。
[add2]ネット上の反応
この報道に対し、ネットユーザーからは以下のような意見が寄せられています。
- 「ダイエットはいいですが、偏ったやり方や、やりすぎは良くないですね🥺」
- 「青色の水吸わせたら葉脈が青くなる葉っぱみたい」
- 「手からチーズ出てきてるみたーい!!!」
- 「1日4kgバター・チーズ・牛肉食ってダイエットって言い張れるアメリカ人ってやっぱスゲェな」
食生活のバランスが重要
今回の症例は、脂質を過剰に摂取する食生活が健康に与える深刻な影響を浮き彫りにしました。
食事の偏りが、想像以上に体に悪影響を及ぼす可能性があるため、専門家のアドバイスを受けながら、バランスの取れた食生活を心がけることが重要です。
(文=Share News Japan編集部)
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