韓国旅客機事故、元JAL機長語る「論外、信じられない設計」

2024年12月29日、韓国の務安(ムアン)国際空港で発生したチェジュ航空の旅客機事故。この事故で179人が死亡し、韓国航空史上最悪の惨事となりました。事故の原因として「バードストライク」や滑走路設計の問題が挙げられていますが、特に注目されているのが、滑走路先端の「盛り土」による被害の拡大です。

FNNの報道によると、元JAL機長でSRC研究所所長の塚原利夫氏は、この盛り土の設計について「論外」「信じられない設計」と厳しく批判しています。

■問題視される滑走路設計

事故を起こした航空機は着陸に失敗し、滑走路先端の「盛り土」に激突しました。この盛り土は、着陸誘導装置「ローカライザー」を支えるためのものでしたが、コンクリートで補強されており、その頑丈さが衝突の威力を増幅させ、機体の炎上と乗員乗客の多くが死亡する結果に繋がったとみられています。

元JAL機長の塚原氏は、平地である務安空港の設計について次のように指摘しています。

「平地にある滑走路先端に、頑丈なコンクリート構造物を配置する設計は信じられない。日本ではこのような設計はまずあり得ない」

さらに、塚原氏は日本で1983年に発生した岩国飛行場での航空機事故を例に挙げ、「同じような衝突事故の教訓から、日本では設計の改善が進められてきたが、韓国の務安空港ではそのような配慮が欠けている」とも述べています。

詳細:https://news.yahoo.co.jp/articles/a41226e72950e79be0a1550dd820c6d32c63a3bc

今回の事故は、滑走路設計や空港管理体制の不備が事故を拡大させた可能性が高いとされています。特に、滑走路先端に衝突時のダメージを軽減する設計が欠如していた点は、世界的な航空安全基準からも外れているとの指摘があります。

務安空港は、渡り鳥の飛来ルート上に位置するため、バードストライクの発生が多いことで知られています。それにもかかわらず、鳥を追い払う担当者が4人しか配置されていないなど、空港の管理体制にも改善の余地があります。

元JAL機長・塚原利夫氏の「論外、信じられない設計」という指摘が示すように、務安空港の設計や管理体制が事故を拡大させた要因となった可能性が高いと考えられます。この事故を教訓とし、韓国だけでなく世界中の空港が設計や運営を見直し、同様の悲劇を繰り返さないための対策を講じる必要があります。

事故で失われた179人の命への哀悼の意を表しつつ、航空安全への取り組みを強化することが求められます。

(文=Share News Japan編集部)

ネット上のコメント

バードストライク対策要員が少なかったという点は、この記事で初めて知りましたが、これが放置されていたのは問題だと思います。

多分、マニュアルを読むのに必死で車輪を下ろすのを忘れていたのだと思います。

フライトレーダー24の記録見ると、管制から鳥がいることの警告受けたとされる8時57分と同時刻に、若干機体が右にそれていて、右にそれるということは何かしら右エンジンにトラブルが起きたと考えることができるのでは

航空機事故って、大抵一つや二つではなく、複合的な要因が重なって起きるものなので、バードストライクだけだとは考えづらいですね。

鳥たちのご冥福を

パイロットも、オーバーランして衝突までは予想してたかも知れないけど、滑走路の先の土盛の中にコンクリートが鎮座してるなんて馬鹿げたことまで予想はしてなかったんだろう。

素人ですがバードストライクの件数の多さを聞くと、それでエンジンが止まってしまうという事が許容されているのが理解できません


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