内閣府が23日に公表した試算によると、日本の2023年の1人あたり名目国内総生産(GDP)は、ドル換算で33,849ドルにとどまり、OECD(経済協力開発機構)加盟38カ国中22位となりました。この順位は、1980年以降で最も低い順位となり、2年連続で21位の韓国を下回る結果となりました。
ドル換算の順位後退、その背景とは
日本の1人あたりGDPの順位が低迷している要因には、いくつかの背景が指摘されています。
1.円安の進行
2023年の為替レートは1ドル=140.5円と、2022年の131.4円からさらに円安が進行。円安がドル建て金額を押し下げ、日本の順位を低迷させる大きな要因となりました。
2.韓国の基準改定
韓国は2022年に統計基準を改定し、名目GDPが上方修正されたため、順位が21位に浮上。日本と韓国の順位が入れ替わる結果となり、2年連続で日本が韓国を下回る状況が続いています。
3.経済成長の停滞
日本の経済成長が長期間にわたり低調であることも影響しています。他国が名目GDPを拡大させる中、日本はデフレ的な傾向や構造的な課題を抱え、他国に対する相対的な地位を落としています。
国際比較 トップランカーとの格差
1人あたりGDPが最も高いのはルクセンブルクの128,423ドル、続いてアイルランドの104,118ドル、スイスの100,325ドルとなっています。アメリカも81,861ドルで6位にランクイン。一方、日本はアメリカの40%以下の水準にとどまり、先進国としての位置付けに対する危機感が広がっています。
また、日本の1人あたりGDPは、ドイツ(53,550ドル)やフランス(44,691ドル)といった欧州主要国、さらにカナダ(54,201ドル)やイギリス(49,464ドル)よりも大幅に下回っています。
「日本の地位低下」に賛否
SNSや掲示板では、このニュースに対し様々な意見が飛び交っています。
●懸念の声
「韓国に抜かれたのはショック。経済政策の見直しが急務だ」
「これだけ円安が進行しているのに適切な対策を取らない政府の責任」
「『失われた30年』の象徴的な結果。このままでは日本の未来は暗い」
●冷静な意見
「ドル建ての比較で順位が下がっただけ。円建てではそこまで悲観する必要はない」
「為替の影響が大きいなら、これを基に日本経済を過度に否定するのは短絡的」
「名目GDPよりも実質GDPや生活満足度を重視すべきでは?」
●希望的な見解
「これを機に、賃金アップやイノベーション政策を本格化させるべきだ」
「円安を逆手にとり、観光や輸出で競争力を高めるチャンスにするべき」
日本の課題と再浮上への道
今回の順位低下は、為替の影響が大きいとはいえ、長年にわたる日本経済の課題が背景にあります。特に、低賃金構造や人口減少問題、さらにはイノベーション不足といった構造的な要因が、他国との差を広げる結果を生んでいます。
政府が進める賃上げ政策や新産業育成が軌道に乗れば、状況は改善する可能性があります。しかし、そのためにはスピード感を持った政策実行と、企業・国民双方の積極的な協力が不可欠です。
日本は過去に経済大国としての地位を築いた歴史を持っていますが、今回の結果はその再構築の難しさを物語っています。この順位を警鐘と捉え、未来に向けた変革の原動力とするべき時が来ているのかもしれません。
(文=Share News Japan編集部)
ネット上のコメント
・よかったじゃん👏これでもうスワップとかいろいろ助けなくていいよな。strong>
・東京にも半地下マンション出来たら即満室なりそうやな!
・冷静な分析な人がいて助かった💦
・いや1人あたりのGDPは前から下回ってましたが
・チューチューしなかったらどうなん?
・円安も進んでいますしね…
・だからさ、比べなくていいって😑
\\SNSで記事をシェア//
Xでシェアニュースを
Follow sharenewsjapan1