警察庁、ホストクラブ規制へ 「色恋営業」禁止方針を固める

警察庁は、ホストクラブでの女性客に対する高額請求や借金強要が相次いでいる問題を受け、客の恋愛感情を利用した「色恋営業」を禁止する方針を固めました。これに伴い、来年の通常国会で風俗営業法の改正案を提出し、規制強化を図る方針です。

「色恋営業」や「スカウトバック」を規制対象に

ホストクラブを巡る問題では、女性客が高額請求を受け、多額の借金を背負わされるケースが後を絶ちません。さらに、その返済のために売春や性風俗業への就業を強要される例も報告されています。警察庁によれば、2024年1月から10月末までに、ホストクラブに関する相談は全国で2300件以上寄せられました。

こうした状況を受け、警察庁は以下の規制強化を検討しています。

●「色恋営業」の禁止
「売り上げトップになれなかったら、もう会えなくなる」などの言葉で、客の恋愛感情に訴え依存させ、高額な飲食をさせる行為を禁止。違反した場合、営業停止などの行政処分の対象とする。

●「売掛金」の取り立て行為の厳罰化
未払いの飲食代を理由に、女性客を脅迫や困惑させ、売春や性風俗業への就業を迫る行為を禁止し、刑事罰の対象とする。

●「スカウトバック」の禁止
性風俗店が女性の紹介を受ける見返りとして、ホストやスカウトに報酬を支払う行為を刑事罰の対象に。

●罰則強化
罰金の上限額を現行の200万円から引き上げる。
営業許可の取り消しを受けた店だけでなく、系列店など密接に関係する店舗の営業も認めない措置を導入。

賛否両論

●規制強化を歓迎する声
「ようやく動き出したか。被害者が増えないようにするための第一歩だと思う。」

「色恋営業は依存を利用した搾取。厳しい取り締まりを期待します。」

「スカウトバックの禁止は良い決断。女性を搾取する構造そのものを断つべき。」

●懸念の声も
「色恋営業を規制するのはいいけど、どこまでを『恋愛感情』とみなすのか線引きが曖昧になりそう。」

「罰則強化しても抜け道を探される可能性がある。監視体制をどう整備するのかが課題。」

「風俗業界だけでなく、他の接客業にも影響が出るのでは?」

問題解決のための包括的対策が必要

ホストクラブでの高額請求問題や女性搾取は、単なる個人間のトラブルではなく、構造的な課題です。色恋営業は「依存」や「孤独感」を武器にした巧妙な手法であり、多くの女性が金銭的・精神的に追い詰められています。

今回の規制強化方針は、被害者を守るための重要な一歩ですが、実効性を高めるためには以下の取り組みが必要です。

●教育と啓発活動
若い世代を中心に、ホストクラブや高額請求のリスクを知らせる教育が必要。SNSや学校を活用した広報活動が効果的です。

●相談窓口の強化
被害者が安心して相談できる窓口の設置と充実が不可欠。特に、匿名性を確保したサービスを整えるべきです。

●業界全体への監視強化
ホストクラブや風俗業界だけでなく、スカウトや関連業者を含めた広範囲の監視を行い、不正行為を徹底的に排除する体制を構築する必要があります。

警察庁の規制強化方針は、長年放置されてきたホストクラブ問題に一石を投じるものです。しかし、規制だけでは不十分であり、被害者救済や業界の透明性向上、さらに社会全体での意識改革が求められます。

ホストクラブを利用する女性客の多くは、「居場所」や「癒し」を求めて足を運ぶと言われます。本質的な解決のためには、孤独や社会的ストレスといった背景にも目を向ける必要があるのではないでしょうか。

(文=Share News Japan編集部)

ネット上のコメント

仮にそうなったとて、こんなんどうやって証明するの?

規制強化は必要だと思うけど、これ読んだ印象としては実現は難しいとも思う。現場をよく知っている警察官の意見は反映されているのかな? 偉い人やアタマノイイ人たちの机上の空論になっていないかな。

また基準が曖昧なことを言って。売掛金を禁止にしたらいいのに。

自分達の利益だけではなく、顧客のことを考えて営業しなきゃならないってこと コンプライアンスの教育を従業員に徹底しなきゃ

現実的には取り締まりは難しいが、それでも禁止することでやりづらくなるのは良いこと。

キャバクラとホストがなくなる

恋って無敵。


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