2022年3月、米フロリダ州オーランドの「アイコン・パーク」で、14歳の少年タイリー・サンプソンさんがフリーフォールから落下して死亡した事故で、陪審員はフリーフォール製造業者「ファンタイム・ハンデルス・GMBH」に対し、約465億円(3億1千万ドル)の損害賠償を命じました。
この判決は業界全体に警鐘を鳴らすものとして注目されていますが、巨額の賠償額や事故の背景を巡り、ネット上では議論が巻き起こっています。
事故の経緯と争点
事故が発生したのは2022年3月24日。タイリーさんは高さ約131メートルのフリーフォールから約30メートル地点で落下し、搬送先の病院で死亡が確認されました。
当時、タイリーさんの身長は195cm、体重は約172キロで、フリーフォールの体重制限である約129キロを大幅に超えていました。また、安全バーがしっかりと固定されていなかったことも事故の要因とされています。
裁判では「安全性よりも利益が優先されていたのではないか」と製造業者の過失が問われ、陪審員は損害賠償額を「身体的・精神的苦痛に対するもの」として設定しました。
「タイリー・サンプソン法」と安全基準の強化
事故後、問題のフリーフォールは解体され、2023年にはフロリダ州で「タイリー・サンプソン法」が施行。高さ30メートルを超える乗り物には、安全バー(ハーネス)とシートベルトの装備が義務付けられました。
責任の所在と賠償額に議論
この判決を受け、ネット上では以下のような意見が寄せられています。
賛成派の意見
「安全性を軽視した製造業者には責任がある。賠償は当然だ」
「シートベルトすら設置していなかったのは明らかに問題」
「この判決が業界全体の安全基準を引き上げるきっかけになれば良い」
批判派の意見
「体重制限を守らずに乗せたスタッフの責任ではないのか?」
「465億円は高すぎる。控訴すれば減額されるだろう」
「被害者も体重制限を超えていることを知っていたはず。完全に業者だけの責任とは言えない」
責任の共有と安全文化の必要性
今回の事故は、製造業者の安全基準の甘さが大きな要因である一方で、スタッフの対応や乗客自身の安全意識も含めた「多層的な責任」が浮き彫りになりました。
465億円という賠償額の妥当性については議論が続くでしょうが、同様の悲劇を防ぐためには、製造業者だけでなく運営側、利用者を含めた「安全文化」を社会全体で築く必要があります。
また、乗り物に関する体重や身長の制限がある場合、そのルールを厳守する意識を育てることも重要です。
タイリーさんの家族にとってこの判決がどの程度の救いとなるのかは計り知れませんが、この事故が業界全体の改善につながるきっかけになることを願います。
(文=Share News Japan編集部)
ネット上のコメント
・そもそも何で落下するの? 安全ベルトとかは?
・体重制限あるのに、なんで園はokしたのかが意味不明なんだけど 100%園が悪いよね
・14歳少年(身長195cm・体重172kg)
・安全装置ちゃんと使用出来るの? ガッチリはまらんくない?
・数字に驚きましたわ フリーフォールは楽しいけどね
・これがホントのフォールガイズってね
・請求したいのは遊園地側もだよ
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