社会学者の古市憲寿氏が、自身のX(旧ツイッター)で「コロナ時代の日本社会における実質的な戒厳令」ともいえる状況について、連続投稿で意見を述べ、ネット上で注目を集めています。
古市氏は、日本で法的根拠のない「お願いベース」で広がった行動規制が、実際には強い同調圧力による社会的制限をもたらしたと指摘。
これが現在議論されている憲法改正案の「緊急事態条項」とも重なる問題だと述べました。
「コロナ時代の社会が怖かった」
古市氏は「韓国の戒厳令を批判する人がいるが、日本でもコロナ時代に法的根拠のない『お願いベース』で実質的な戒厳令が成立していた」と主張。
さらに、2020年から2021年にかけて実施された公園の封鎖や飲食店への営業制限を例に挙げ、「これが公権力の横暴でないというなら、権力に対して鈍感すぎる」と強い危機感を示しました。
また、緊急事態条項に反対する理由として、「権力者は恣意的に『緊急事態』を作り出せる」と指摘。「コロナ時代、空気に従わない人が非国民扱いされた。法的根拠まである条項ができれば、さらに排除が苛烈になる」と述べています。
記憶に残る具体例を挙げての批判
古市氏は具体的な例を挙げて、日本社会の過剰反応を批判しました。
公園の封鎖
「2020年、各地の公園が封鎖され、子どもたちの遊び場が失われた」
飲食店への圧力
「2021年、西村康稔経済再生大臣が、酒類提供を行う飲食店に金融機関を通じて圧力をかけようとした」
岡山県知事の発言
「『岡山に来たことを後悔するようになればいい』という発言が公然と行われた」
百貨店への制限
「東京都がラグジュアリーブランドを標的に休業を求めた」
これらの事例を挙げながら、「普段は『自由』を叫ぶ人たちが、コロナ禍では私権制限を受け入れていた」と批判。緊急事態条項が導入されれば、さらに同様の状況が深刻化する可能性があると警鐘を鳴らしました。
賛否両論
古市氏の発言はネット上で大きな議論を呼びました。
支持する声
「本当にその通り。『お願い』が強制に近い形で機能していたのは事実」
「あの時の空気感は確かに怖かった。古市さんの指摘を忘れてはいけない」
「緊急事態条項の問題点をコロナ時代の例で示してくれてわかりやすい」
批判的な声
「コロナは感染症対策であり、戒厳令とは違う。状況を混同するのは危険」
「当時の行動制限は命を守るためだった。あの時、対策をしなければもっと多くの命が失われていたかもしれない」
「緊急事態条項とコロナ時代の自粛を結びつけるのは議論が飛躍しすぎている」
古市氏の指摘は、コロナ禍における日本社会の同調圧力を振り返り、憲法改正による緊急事態条項のリスクを考える上で重要な視点を提供しています。
法的な強制力がなくても、社会的圧力や空気感が人々を行動規制に従わせる現象は、特に日本のような社会において深刻な影響を与える可能性があります。
一方で、コロナ禍の行動制限は感染症対策としての必要性が背景にあり、緊急事態条項のような法的枠組みとは性質が異なるとの意見も一理あります。
今回の議論は、コロナ禍の経験を教訓とし、将来の危機管理における権力の使い方や社会の在り方を再考する良い機会と言えるでしょう。
古市氏の発言をきっかけに、緊急時の私権制限や自由とのバランスについて、社会全体で議論を深める必要があります。
(文=Share News Japan編集部)
ネット上のコメント
・いやいや、国の危機なんて無いのに大統領が戒厳令を出す方が怖いだろ。
・知識人としては恥ずかしすぎる無理筋
・こういう思想こそが怖いわ
・古市の言ってる事は意味不明なんだけど。軍で強制的に国民の自由を奪う戒厳令とは全く意味合いも違うし。むしろ非常事態宣言に強制力を持たせようとしてる動きがある方が怖い。
・日本ディスってればオールドメディアに使ってもらえるもんね
・この人本気でこれ言ってるの?構ってほしくて書いてるんじゃ…
・お前みたいなのがテレビ出れる日本はたしかに怖いわ
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