「帰ってきたら一緒に怒られましょか」 大阪市営バス、無許可で東日本大震災の被災地に支援物資を届ける
2011年3月の東日本大震災直後、被災地支援のために大阪市営バスの2台が無許可で物資を積み込み、現地へ向かっていたエピソードがSNSで再び注目を集めています。この行動の背後には、深刻化する被災地の状況を見て即座に動いた担当者たちの強い使命感がありました。
震災直後に届いた支援要請
震災が発生したのは2011年3月11日(金)。その夜、大阪市営バスに被災地から支援要請が届きました。しかし、当時の監督庁は週末で閉庁しており、正式な許可を取ることはできない状況でした。
深刻化する被災地の状況を見て、2人の担当者は迷うことなく「帰ってきたら一緒に怒られましょか」と言い合い、支援物資を積み込んだ2台の市営バスを現地へ向けて送り出しました。
無許可での支援決断
通常、公営交通機関がこのような大規模な支援を行う際には、監督庁や上層部からの正式な承認が必要です。しかし、この2人の担当者は、形式よりも被災者への支援を優先する決断をしました。彼らは、自らが批判や処分を受けるリスクを承知の上で、即時行動を選んだのです。
被災地でのバスの役割
3月13日(日)の早朝4時、大阪市営バスは被災地に到着。2台のバスは、支援物資の運搬だけでなく、避難者の移動手段としても活用されました。雪が降り積もる寒さの中、現地で孤立していた被災者たちにとって、暖房が効いたバスの車内は一時的な避難場所としても役立ちました。
SNSでの反響
このエピソードがSNSで再び共有されると、多くのユーザーから称賛の声が上がりました。
共感と称賛の声
「形式に囚われずに動ける行動力がすごい」
「本当に現場で必要なのはこういう判断力だと思う」
「帰ってから怒られる覚悟で行動する勇気に感動した」
一方で、慎重さを求める意見も
「無許可で動くのはリスクが高い。後で問題にならなかったのか?」
「公営機関は責任の所在を明確にするべきだが、この場合は例外かもしれない」
規則を越えた人間性
このエピソードは、規則や許可が重要である一方で、緊急時には即座の判断と行動が何よりも求められることを示しています。大阪市営バスの担当者たちは、被災地で求められる「今すぐ必要な支援」に応えるため、リスクを背負って動きました。その背景には、責任感と人間としての深い共感があったと考えられます。
また、この行動が後に高く評価されたことは、公務においても柔軟な判断が必要であることを示す例とも言えるでしょう。
大阪市営バスの2台が無許可で被災地に向かったというエピソードは、非常時における「人としての正しい判断」の重要性を浮き彫りにしています。被災地のために動いた担当者たちの行動は、規則を超えた人間性と責任感の象徴として、多くの人々の心を動かしています。
震災から年月が経過した今、このような勇気ある決断が多くの命を支えたことを忘れず、非常時の対応について改めて考えるきっかけとしたいものです。
(文=Share News Japan編集部)
ネット上のコメント
・この話とバスの写真、何度聞いて何度見ても目頭が熱くなる。🥲
・普通は、国民🇯🇵の「税金」は、僕らが政治家に託して、国民🇯🇵個人では出来ない事や、国民🇯🇵の暮らしの為に使われるのが、常識なんよ。
・「帰ってきたら一緒に怒られましょか」なんてユルくてカッコいい台詞だろうか さぞ頼もしい背中だったろうね
・この時の市長は平松邦夫さん。事後ですが、現場の即断即決を激賞されました。今の市長(府知事)なら勝手に動いた職員を処分したでしょう。
・正しいと思ったら、こういう判断ができる人が大人。
・今は、大阪シティバスで、公営じゃないですからね…しかも株主は大阪市と大阪府。
・今でも大阪の誇りです。
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