カニは痛みを感じるのか? 最新研究で侵害受容器の存在が示唆
カニやエビ、ザリガニといった甲殻類が痛みを感じる可能性があることを示す研究結果が明らかになりました。スウェーデン・ヨーテボリ大学の研究チームは、カニの神経反応を詳しく調査し、甲殻類が侵害受容器を持ち、刺激に対して有意な神経反応を示すことを確認しました。この研究は、将来的に甲殻類を動物福祉の対象とするべきかどうかを議論する重要な一歩とされています。
実験の概要
研究はポルトガルのリア・フォルモサ自然公園で捕獲されたヨーロッパミドリガニ(Carcinus maenas)を対象に行われました。以下のような実験が実施されました。
・神経反応の測定
カニの甲羅にドリルで穴を開け、中枢神経系に微小電極を取り付けることで神経活動を測定。
・刺激の種類
酢酸を用いた化学的刺激や、フォン・フレイ毛(繊維状の器具)を使った機械的刺激を30カ所以上に加え、反応を記録。
・結果の分析
刺激を加えた瞬間、中枢神経系に有意な反応が確認されました。特に、目や軟組織などへの刺激は強い反応を引き起こしたことが分かりました。
主な発見
・刺激に対する反応
酢酸の濃度が濃いほど神経反応は強くなる傾向が見られた一方、機械的刺激は短時間で強い神経活動を引き起こしました。
・脳の処理と反応
刺激がカニの中枢神経系で処理されることが確認され、これが痛みの認識に関連する可能性を示唆しています。
・受容器の損傷
酢酸濃度が高すぎると、受容器が損傷し反応が鈍くなることも観察されました。
痛みを感じるかどうかの議論
研究チームは、単なる神経反応だけでは痛みの認識を証明できないとしつつも、甲殻類が痛みを感じる可能性については高い科学的根拠があると述べています。今後は以下の点を明らかにする必要があります。
・脳での痛みの処理
刺激が単なる反射ではなく、脳内で認識されているかどうか。
・行動の変化
刺激を避けたり、防御的な行動を取るかどうか。
動物福祉への影響
この研究は、甲殻類を食材として扱う際の倫理的な議論を引き起こしています。研究チームのリン・スネドン氏は、「甲殻類を食べ続けるには、苦痛を与えない調理法を見つける必要がある」と主張しています。
今後の展望
今回の研究は、甲殻類の痛みをめぐる科学的議論の第一歩とされており、動物福祉の対象範囲を拡大する可能性があります。将来的には、甲殻類を捕獲・調理する際の規制が見直されることも視野に入っています。
参考
https://www.mdpi.com/2079-7737/13/11/851
https://www.gu.se/en/news/brain-test-shows-that-crabs-process-pain
https://www.sciencealert.com/scientists-confirm-crabs-really-can-experience-pain-after-all
(文=Share News Japan編集部)
fa-wikipedia-wカニ
カニ(蟹)は、十脚目短尾下目(たんびかもく、Brachyura、別名:カニ下目)に属する甲殻類の総称。熱帯から極地まで、世界中の海に様々な種類が生息し、一部は沿岸域の陸上や淡水域にも生息する。成体の大きさは数mmしかないものから、脚の両端まで3mを超すタカアシガニまで変化に富む。
出典:Wikipedia
ネット上のコメント
・人間、旨みを感じている可能性があると判明
・感じてるに決まってるでしょ。痛覚無かったらどうやって敵を回避するんですか。種の保存のために必要な感覚
・何も食えなくなるやん・・・
・牛や豚も痛みを感じてるから禁止ですね
・全生き物きっとそう…
・小さい時にお母さんが毛蟹を茹でていて鍋から出ようとするのを蓋で押し込めていたのを見て、可哀想と泣いたのを思い出しました🥺その後、美味しいと食べてますけどね、、、
・カニを捌くなと抗議の電話が、、、
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