共同通信、生稲外務政務官の誤報を謝罪「他社記者の情報を裏付けを取らないままうのみにした」

2024-11-30

共同通信、生稲外務政務官の誤報を謝罪「他社記者の情報を裏付けを取らないままうのみにした」

共同通信は、2022年8月に「生稲晃子外務政務官（当時参議院議員）が靖国神社を参拝した」と誤って報じた件について、30日に経緯を検証した記事を配信し、誤報の原因と影響について謝罪しました。

誤報の経緯

共同通信は2022年8月15日、「自民党の生稲議員が靖国神社を参拝した」と報じました。しかし、取材に基づく裏付けが不十分であり、生稲氏が実際には参拝していなかったことが判明。2024年11月24日、生稲氏が出席した新潟県佐渡島での労働者追悼式に関する記事でも、この誤報が再び引用されました。

同通信は翌25日に誤報を訂正し、30日、検証記事を配信。その中で「別の報道機関の記者の情報を裏付けを取らずにうのみにした」ことを原因としました。

取材の問題点

検証記事によれば、靖国神社での取材は主に3か所の入り口をカバーするため、複数の報道機関が分担して行っています。誤報の発端となったのは、他社記者からの「生稲議員が入った」という情報でしたが、共同通信はこの情報の裏付けを怠り、事実確認を十分に行わないまま報じたとしています。

さらに、同日夜に靖国神社で撮影した写真部の記者が、生稲氏と思われる女性議員の写真を政治部記者に確認を求めるメッセージを送っていましたが、この確認が活用されないまま報道が進んだことも問題点として挙げられています。

誤報の影響

共同通信は、韓国政府が24日の追悼式に政府代表の出席を見送った背景には、「2年前の誤報が両国関係に一定の影響を与えたことは否めない」と認めました。

靖国神社への参拝問題は日韓関係において敏感なテーマであり、今回の誤報が外交上の課題を複雑化させた可能性があります。

編集局長の謝罪と再発防止

共同通信の高橋直人編集局長は次のようにコメントしました。

「生稲議員をはじめ、新潟県の地元の方々、日韓の関係者、読者の皆さまに謝罪します。日韓関係に影響を与えたという結果も重大だと受け止めています。『事実に基づく報道』というメディアの大原則をもう一度胸に刻み、信頼を取り戻すため再発防止に全力で取り組みます」

今後の課題

今回の件は、報道機関が裏付けのない情報を基に報道を行った場合の重大な影響を示しています。

誤報が外交関係に及ぼす影響を考慮し、事実確認を徹底することが求められます。

また、報道の透明性と信頼性を回復するための具体的な再発防止策が期待されます。

（Share News Japan編集部）

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出典：Wikipedia